震災における雇用Q&A
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3月11日発生「東北地方太平洋沖地震」に関して当事務所にも多数の質問が寄せられています。そこで、雇用に係る質問をピックアップしました。・・・参考にしてください。

1)震災時に会社内で負傷した場合は労災扱いになるか?

地震が直接原因による就業中の負傷等の場合は、天災事変が「自然現象」であることから、業務遂行性があるときに負傷等をしたとしても一般には業務起因性は認められないとされています。また、その危険予測が不可能なため、事業主に補償責任はありません。
よって、基本的には労災と認められないようです。
ただし例外として、天災地変によって負傷等を被りやすい事情にある場合は業務起因性が認められるため、個別事案ごとに判断していくようです。(建築現場や屋外作業等で、日ごろから気象条件に影響を受けやすい場合など)
これは治療費補償に限らず休業補償に関しても同様です。

2)操業不能で勤務させられない場合に休業補償しなければならないか。

天災地変で休業をせざるを得なくなった場合は、事業主は休業補償をする義務はありません。ただし、就業規則等で補償する旨が明記されている場合はそれに従う義務が生じます。
ここで気をつけなければならないのは、操業不能になった原因が直接地震そのものかどうかです。具体的にいえば、就業場所の倒壊・破損、道路の寸断による材料不達や出勤不能、身体に危険を及ぼす要因の存在など実際に被災した場合のみ休業補償は免れます。取引先から資材が届かない、とか、営業車のガソリンがないから営業できずなどという理由は天災地変が直接もたらした現象ではありませんから、休業に対する補償は必要になります。(最低でも平均賃金の6割)
例外として、今回の「計画停電」に起因する休業に関しては、直接的な被災ではありませんが、会社側に支払い義務は無いとされています。

3)会社再建に時間がかかる場合、従業員を解雇してもよいか?

労働基準法第20条では、事業主が労働者を解雇しようとするときは少なくとも30日前にその予告をしなければならず、また30日前に予告をしない場合は平均賃金の30日分を支払わなければならないとしています。これが「解雇予告」と言われるものです。
しかし、「天災事変その他やむを得ない事由のため事業の継続が不可能となった場合」や「労働者の責に帰すべき場合」に、労働基準監督署から解雇予告の除外認定を受けた場合、平均賃金の30日分を支払うことなく即時解雇することができます。これを「解雇予告の除外」と言い、同じく同条で定められています。
震災被害を理由に解雇しても良いかどうかという問題は、それぞれの事情により違ってくるので一概には言えませんが、一般的な整理解雇より条件は緩やかだとされているようです。

4)震災の影響で資金繰りが厳しく給料が払えない。

被災後の賃金に関しては2)で述べたように支払わずとも良い場合がありますが、被災前の既労働分に関しては約束の支払期日に支給しなければなりません。場合によっては、労働基準法25条に規定されているように「賃金の非常時払い」を請求され、期日前に支払わなければならないケースも出てきます。
震災による事業資金の調達に関しては、「金融公庫」や「商工会議所」等にご確認ください。

5)このようなケースで使える助成金はあるのか?

私どもでお答えできるのは「厚生労働省管轄」の雇用に関わる助成金だけですが、その中に「雇用調整助成金」「中小企業緊急雇用安定助成金」というものがあります。
これは景気低迷のなか、従業員の雇用を確保するための助成金なのですが、今回の「東北地方太平洋沖地震」においては特例措置が設けられ、震災に関連して売上や生産高が低下しやむなく従業員を休業させなければならない場合にも適用されます。
詳しくは厚生労働省のホームページでご確認ください。

6)事業が軌道に乗るまで従業員の給与を減給したいが、不利益変更として無効なのか?

会社からの一方的な減額はできませんが、従業員各々の同意があれば可能です。その場合は口約束ではなく、書面にて双方の署名・捺印を残しておく事をお勧めします。

7)社会保険に加入していなかったために、従業員に対して社会保障が適用されない。本人から請求されたら応じなければならないか?

具体的には、雇用保険の失業給付や健康保険の傷病手当金などが該当すると思われますが、加入義務があるにもかかわらず会社が加入させていなかった場合は、会社に同等の補償をする必要が生じます。(従業員から請求があれば)
雇用保険や社会保険にはさかのぼり加入の救済措置(?)もありますから、そちらを利用することもできます。

8)計画停電の影響で休業を行う場合…?

停電が実施され業務を行うことができない時間帯に関しては「使用者の責に帰すべき事由」には該当しないため休業手当の支払の必要はありません。
例えば、10時から1時まで3時間に行われる計画停電とします。朝1時間だけの業務では効率が悪いので、午後1時出社とします。9時から10時の1時間について…原則的には休業手当の支払が必要とされていますが、休業手当が必要か否かは個別のケースで総合的に判断されます。
また、予定されていた計画停電が行われなかった場合、「計画停電の予定、その変更の内容やそれが公表された時期」を踏まえて判断されます。
いずれにしても無給の扱いをする場合、管轄の労働基準監督署に確認した上で判断した方が良いでしょう。


今回、激甚災害を対処する特別な措置が行われています。
雇用や社会保険に関する相談等、無料で受付けております。
私たちの発信する情報が、少しでも被災者の方の安心材料になれば…
そう願っております。

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